◆今のお仕事とこれまで
1. 今、どんな活動をされているか、ざっくり教えていただけますか?
花巻起業化支援センターに所属し、入居企業や地域企業、6次産業に関わる産業創造活動を行っています。行政枠にとらわれず、企業支援、起業支援、人材育成に力を入れ、JBIAや東北IM連携協議会にも関与しています。これらの活動を通じて、たくさんの企業や団体と協力し、地域経済の活性化を目指しています。コーディネーターとして他機関とのネットワークを活用し、さまざまなマッチングを行うことが多いです。具体的には、全国のIMはもとより東北経済産業局をはじめ、中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)や東経連ビジネスセンターなどと連携して活動しています。これにより、企業や団体が必要とするリソースやサポートを提供し、地域全体の経済発展に貢献できればと思っています。
2. この道に入ったきっかけや、最初に関わった地域のことって覚えてますか?
新事業創出促進法(平成11年)の記事を新聞で見たのがきっかけ。その後花巻市での取り組みを知り、『やってみたい』『次のステップになるかも』とときめいたのがきっかけでした。この辺は創業のマインドと似ていますね!
◆支援者としての姿勢・スタンス
3. 長く支援をされてきて、変わらず大切にしていることってありますか?
相手の話を聴きだす傾聴を心掛けています。感情や意図を深く理解し気づきを与えられるよう日々努力しています。たまには結論をすぐ出したく口を出しそうになりますが、我慢しています。
4. 地域で新事業を目指す人たちと接する時、どのように向き合っていますか?
こちらから無理やり制度や補助金を使わせるような発言を控えて、傾聴しながら相手の力や本人のやりたいことを引き出すことを心掛けています。
5. 「これはうまくいったなぁ」と思える支援のエピソードってありますか?
自社にはない技術を他の企業と繋がることで付加価値が付き成長になることがあります。スモールスタートから30坪→50坪→100坪→工場建設に進んだときは嬉しかったですね!
6. 逆に、「これは悔しかった」「今でも考える」ような経験はありますか?
コーディネーターとしてまだ浅いころ産学連携の商品に携わりました。産学連携だから売れると誰もが思っていましたがなかなか売れず・・・パッケージを変えたり販路先を開拓したり手厚い支援を続けましたが支援することが当たり前になり、経営者の意識やスキルに変化はなく経営者は力尽きてしまいました。今考えるとあれは支援でなく介護だったと思います。支援者と経営者との関わり方について学べたと思っています。
◆人となり
7. ご自身の支援スタイルって、ひと言で言うとどんな感じだと思います?
ずばり『伴走支援』です。
相手の気持ちや立ち位置に合わせ対応するようにしています。相手に不安を与えないようどこかに訪問する際は同行も心掛けています。
8. 支援していると、相談者の熱量に逆に元気をもらう瞬間ってありませんか?
葡萄園との関りで商品開発や親から子に譲るときのエピソードです。
ただ農作業を続けるだけではなく、農業の技術や知識はもちろん重要だが、持続可能なビジネスモデルを作り上げ、百姓ではなく業(なりわい)として継がせたいと聞いた時には、今まで支援してきたことがこう言う形で引き継がれて行くことに感動しました。
9. 周りの人からは、どんなふうに見られてると思いますか?
皆さんは元気な人と思われていると思いますが、実は案外はずかしがりやで、人見知りなんです。本当ですよ!
初めての相談者の時なんか、いろんな人から話を聞いたり下調べを念入りにしているんです。それはそれで大事なんですが、結構余計な事を調べたりして構えてしまいます。それも知見となっていますが。
◆産業創造師になって
10. シニアIM、そして産業創造師になったときの思いや違いは何かありますか。
基本の伴走支援を心掛ける支援のやり方には変化はありません。IMや支援者の参考となるよう、いままで以上にスキルを高めて、皆さんから支援事例など参考にしたいと思われればと思っています。
11. 産業創造師としての取り組みや考えについて自分なりの考えはありますか
この仕事にはマニュアルと言うものはないので、皆さんが困ったときにいままでの取り組みや事例からヒントになればと思っております。頼りどころを残したいですね。インシュベーションも大事ですよ・・・
◆地域とのつながり
12. この地域で支援を続けてこられた理由や、思い入れってどこにありますか?
行政の施策や補助金など地域により温度差がある場合があります、相談者が施策を選べない選択肢は与えたくないので国や県など広い視野で支援策を選び、それを活用することで企業が元気になり、地域を元気にしたいと言う思いがこれまで続けられた理由です。
相談者から佐藤さんに相談して良かったと言われることが一番うれしく、励みになります。
13. 「この地域だからこそ起業支援が面白い」と感じる瞬間ってありますか?
人口が多い地域と比べて支援策や業種など玉が少ない地域でチャレンジをして、うまく軌道に乗ったときですね。特に工業系の支援は少ないのですが、成長を見ながらの支援はワクワクしますし、その環境(ハード)に感謝しています。
14. 地域の魅力や、まだ知られてないポテンシャルって、どこにあると思いますか?
地域資源の活用は需要があると思っています。何らかのタイミングで融合になる場合があります。それを見つけられるか、この地域に引っ張ることができるかは情報収集と発信が大事ですのでアンテナを高くしています。入居企業の卒業が増えていくと外から頑張りの評価を聞くことがありますがその時は嬉しいですね。
◆すこしプライベート
15. 休日の過ごし方や、リフレッシュの方法ってありますか?
それは『ボクシング』です!!
国や県からの要請を受け審判に行ったり、時には指導もしています。現役時代のライバルや友人との再会や見知らぬ地域での滞在は次の励みになります。
16. 実はこんな一面もあるんです、という意外なご自身の一面って?
前の質問でも言いましたが、はずかしがりやのところかな。用心深くて考えすぎると眠れない・・夜もあるんです~
◆これからのこと
17. これから、地域や起業家支援でチャレンジしてみたいことは?
岩手から「新規公開株式」IPO企業の創出は究極かもしれませんが、AIを始めデジタル技術も活用しながら地域資源を活かした新しいビジネスモデルの創出を皆で進めたいですね。
18. これから起業を目指す人や、支援に関わる人へのメッセージをお願いします。
自分のやりたいことや社会を変えたいと情熱のある方は、臆せずに「起業」に挑戦してほしいです。一歩を踏み出すことで自分の勉強になることもあると思います。
支援者には、迷わせないよう気付きを与え伴走してほしいです。起業する際なるべくリスクは少ないほうが良いので一緒に考えたり、同行したりして進む方向を示せれるようになってほしいです。
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