現代日本型BI/IM最新解説

現代日本型BI/IM最新解説(2017年度1月改訂)

ビジネス・インキュベーションのニーズ

 ビジネス・インキュベーション(BI)とは、地域の暮らしを維持する活動として始まりました。多くの地域が、何らかの事情でそれまで存在していた企業が撤退したり、長い間定着していた地場産業が立ちゆかなくなったりして働く場所が減り、若者が流失し、残された高齢者の割合が増え、地域の活力が失われる現象が起こります。

 そのような地域を再生・維持しようとすると職の創造による雇用の確保などの人口増加策と共に人が暮らせるだけの地域インフラを確保する総合的な取組みが必要になります。これが現在のわが国に求められるビジネス・インキュベーションのニーズです。

1.BI/IM ことばの由来

 ビジネス初心者の起業成功率を高める施設を、卵を孵化する装置がincubatorであるのになぞらえて、business incubatorと呼んだのが始まりです。アメリカのニューヨーク州バタビアという小さな街の出来事で、大きな農機具工場が倒産し、職の無い失 業者が 起業するのを不動産業者Joseph Mancusoが1959年に行った活動で、後に彼はincubator managerと 呼ばれるよう にな りました。

 今は施設呼称incubatorは行為を表すincubationに発展し、BI/IMとイニシアルで略称されています。

2.現代日本のBI/IM解釈

 BI/IMというコンセプトがわが国に導入され、今日までにいろいろな解釈がなされましたが、現在はBIを産業創造、IMを産業創造師 と表現しております。

 それは地域の暮らし全体を考えると戦術としての創業支援施設、創業相談員では事足りず、地域全体の戦略を考え、それを実行する人、即ち産業創造師の必然が生じたからです。このようにBI/IMの解釈は時代と共に変遷しています。

3.ベンチャーから地方創生へ

 わが国では過去に何度も景気が低迷する度に、ベンチャーブームが政策の後押しで訪れましたが、いずれも時と共に消えて行きました。ベンチャーと呼ばれる革新的な事業が急成長して存続すればそれにこしたことはありませんが、そのような企業が行政の支援で短期間に容易に生まれると考えたことそのものが事業に対する認識が余りにも稚拙であったと言えます。

 そうこうするうちにわが国は都市部の経済一極集中が進み、地域の疲弊が推定されるに到り、地域創生が叫ばれていますが、ようやく原点から地域経済を考え対処するBI/IMが必要とされるの時代になってきました。

4.IMは何をするのか

 既に存在する企業を振興したり救済する仕組と専門家は数多く存在しますが、何も無かったところから新たな事業を創造したり起業家を育成する仕組や専門家は居ませんでした。

 IMの専門性とは、企業合理化の専門家が芸術活動に等しい起業家や新規事業を叩くのとはおよそ異なり、長期観点で新しい可能性の芽を育てる特殊な能力です。

 そのためには約5ヶ月にわたる研修によりIM-Shipを会得して初めて活動が可能となります。現在IM-Shipの要素をTSWPとして研修の基本に据えています。

・T(Tactics):Micro観点による起業者と事業の速やかな育成戦術
・S(Strategy):Macro観点による地域産業創造の策定戦略
・W(Will):活動を展開するうえでの明確な意思
・P(Passion):起業者をモチべートし地域全体をリードする情熱

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